2018/05/10 ユニチャーム22%増益、1~3月最終、アジアで販売好調。

 ユニ・チャームが9日発表した2018年1~3月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比22%増の141億円だった。中国などアジア市場で生理用品などの販売が好調。原材料価格の上昇や物流費用の増加などを吸収した。1~3月期としての過去最高を更新した。

 売上高は10%増の1609億円だった。中国で伸縮性の高い生理用品の販売が増えた。前年に物流トラブルがあったタイも反動増で大幅増収になった。中国向けの子供用紙おむつの売上高は横ばいだった。現地生産品は減収だったが、日本で生産した高付加価値品の越境EC(電子商取引)での販売が大きく伸びた。

 売上総利益から販売費と一般管理費を引いた「コア営業利益」は32%増の247億円だった。販売数量の増加に加え、利益率の高い生理用品の構成比率が高まった。コア営業利益率は15.4%と2.6ポイント上昇した。

 18年12月期通期の業績予想は従来予想を据え置いた。1~3月期は想定を上回ったが、原材料のナフサ価格が上昇し利益を圧迫するとみている。

 午前11時半の決算発表を受けユニチャーム株は午後に大きく上昇。一時前日比137円(4%)高の3200円と年初来高値を更新した。「課題だった中国やインドネシアの収益改善が好感された」(国内証券)という。終値は3%高の3163円だった。