ユニ・チャームの生理用ナプキン「ソフィ センターイン ハッピーキャッチ」は黒猫をあしらったデザインの女子中高生向け商品だ。今年４月の発売以降、売れ行きは計画比３倍で推移。近年の同社の生理用品でも屈指のヒットとなっている。
人口減で頭打ちの国内ナプキン市場。最大手のユニ・チャームも近年、新規客層の開拓に躍起となっていた。マーケティング担当の野元世界さん（４４）が着目したのは８割が母親と同じナプキンを使用している女子中高生。独自調査で４人に３人が「自分の持ち物は自分でこだわって選びたい」と感じているのに、ナプキンは大半が母親と共有している。彼女たちの琴線に触れるデザインを投入すれば売れると見た。
原宿などで１００人以上を対象にアンケートを実施。ハートやドーナツなどの候補の中から圧倒的に人気が高かった黒猫のデザインに絞り込んだ。表面にイラストをプリントするだけでなく、ナプキンの内側に凹凸で猫のシルエットを浮かび上がらせるなどの細部のこだわりが奏功。２０～３０代女性の取り込みにも成功した。「若年層の生理用品全体に対するこだわりを高め、肌触りの良い素材を使った高級品の拡販にもつなげたい」と意気込む。
