ユニ・チャームの年収と福利厚生制度

■ユニ・チャームの年収形態(年齢別・役職別)

入社 5年目 350万円
入社10年目 700万円
入社15年目  800万円
課長職(管理職) 1,000万円
役員(取締役) 2,000万円+ストック・オプション

一般社員は6段階の階層に分かれており、新卒社員は月給20万5千円からスタート。平社員の間は給与は下がることはなく、公務員のように安定して伸びるが、反面、伸び代は小さく、最大で4パーセント程度しか伸びない。やってもやらなくても差がないうえ、原則として下がることがないため、やる気のない社員が優秀な社員にぶら下がっている部署もある。平均年収は会社四季報・有価証券報告書などで830万円と書かれているが事実であり、日用品業界及び上場企業の中ではTOPレベルではないかと思う。管理職(マネージャー)になると年収1000万円は軽くオーバー。役員まで上り詰めれば2000万円以上の年収に加えてストックオプションまでもらえるので、サラリーマンの生涯賃金としては間違いなく勝ち組になれる。ボーナス(賞与)は毎年6ヶ月近く出るが、たとえ会社の業績が悪くても労働組合の交渉力が強いので、下がることは滅多にない。

サービス残業は厳しく禁止されており、残業代は原則として支給されるが、営業職は残業代金がつかない為、時給換算するとあまり高くない。また、完全に社内等級と給与が連動している為、課長に昇格しても課長手当のようなものは皆無。最も効率的に給与を貰えるのは、大して仕事していなくてもそれなりの社内等級まで昇格し、管理職にもならずに責任を背負わなくてよい50代のおじさん社員(年収800万円くらいある)。働き盛りの若手社員はそれを認識しており、モチベーションダウンに繋がっている。

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■開発職の特徴

開発職は、「毎年の成果で給与のUP額に一喜一憂せず、給与に関しては心配せずに中期視点で開発業務に集中して欲しい」という会社の方針により、他の職種の社員より30%ほど高い給与水準で固定されている。管理部門や営業部門などの他職種よりも総じて年収は高く、開発職は大事にされているという実感がある。


■福利厚生制度

福利厚生が同業他社の待遇と比較しても手厚い。特に住宅家賃補助が良く、既婚の場合、約10万円/月の補助が出る(都内だと11万円)。持家社員に対しても約4万円/月の補助が出る(持家の補助期間は10年間)。世界中に支店があるため、海外勤務する可能性が高いが、海外赴任すると地域に応じた赴任手当がある。転勤に伴う引越し費用は全額会社が負担し、さらに単身赴任の場合、月に一度は会社の負担で自宅に帰らせてくれるホワイト企業。

ユニ・チャームの組織と社風

■オーナー企業のスピード

オーナー企業であるため、決断実行が早く、貫徹の執念で成功するまで粘り続ける企業文化がある。スピードが早すぎて、やや強引に進めなければならない時がある程で、成長意欲・向上心の高い人材には適した環境。社内の意思統一、ベクトルを合わせて前に突き進む組織力は非常に高く、またそれが社外(取引先や他メーカー)から評価されている。その一方で、社員全員の誕生日に社長から直接お祝いメールが届くなど、オーナーは社員を大切にしてくれていると感じる面もある。内容も画一的なものではなく、個々人の業務なども理解した内容となっており、労を労ってくれたり、家族の心配などをしてくれる。

■トップダウン組織

徹底的なトップダウン企業なので、会長・社長=神様みたいな傾向があり、社員全員入社すると会社のバイブルのようなものを渡されて、その内容を覚えさせられる。一方で1年目や2年目の社員が社長や副社長、専務など会社トップとの懇親会や意見を交わす機会が多く、風通しは良い。本人次第ではあるが、意見や思ったことは全社に発信できる環境。また、社員同士が仲が良く不満を言いながらもなんとか全員一緒に成果を出して行こうという雰囲気はあり、現場の結束は比較的固い会社。

■ライフイズワーク

高原豪久社長が常々、「ライフ イズ ワーク」と社内外に発信しているように、仕事第一であることが求められる。勤勉さや真面目な事が重視され、休日や夜遅くまで働く人が高く評価される。業務時間ではとても裁ききれない業務量が振られるが、それを乗り越えられる人が次のステップに進める。若い頃から能力が有ると認められると重責ある仕事や、難しい担当を割り当てられるため、成長するチャンスは大きいが、原則年功序列のため、給料には大した差が出ない。


■風通しの良い環境

風土としては、努力した社員にはその分だけ正当に評価され、また、新しい提案をした際にはそれを受け入れてくれる文化がある。会社の方針を理解した上で自ら率先して提案すると、周りもアドバイスや相談にのってくれたり、人脈を使うなど、とにかく協力してくれる風通しの良い環境。大前提にあるのは、個人プレーではなく組織で動くことの重要性であり、全社の方針や戦略を理解した上で高いパフォーマンスを上げる社員は評価される。積極的に企画提案等をしたい人にはぴったりの企業。

■チーム制

3人から5人程度でチームを創りチームリーダーを中心にした組織活動による業績成果が評価に繋がる。チームごとに毎週ミーティングを実施して翌週の行動計画と達成目標を設定。これを全社の各階層で行っている。日々のコミュニケーション量もかなり多く、チームリーダーから矢継ぎ早に飛んでくる指示や要請にはスピーディな対応が求められるが、同僚や後輩達との横コミを取りながら必死にこなしていく中でチームメンバー間の結束は強い。


■体育会系

上下関係がはっきりした完全なる体育会系企業。夜遅くまで残って業務を行うことが良しとされる風潮があり、非常に仕事はタフ。社内向けの定型資料が多く、定型資料に沿ってコミュニケーションをとっていくが、非常に内容が豊富で、時間もかかる。社内での立ち回りがうまくできないと仕事もうまくいかない。ベンチャー企業のハードワークと大企業的なコミュニケーションの必要性が混在している。「出る杭は活かす」という方針はあるものの、実際に活用されているケースは稀で、若手社員が伸び伸びと仕事したり、自由闊達に活躍している印象は薄い。また、皆で社歌や社是を唱和したり、休日に強制参加の運動会や祭りがある典型的な日本企業であり、企業の色に染まらない社員への風当たりが非常に強い。


■社員を守る会社

社員を良い意味でも悪い意味でも守ろうとするので、頑張って遅くまで残ってでも仕事をやり遂げる人、責任感もって対応する人、とりあえず言われたことだけやる人、それすらもちゃんとやらない人等、どんな仕事をしている社員も年次が同じであれば給料の差は少なく、新卒入社では5年目で1段階、9年目で2段階目の昇格・昇給で全員一律で上がる。その後はマネージャー職に上がらない限り、ボーナスがほぼ一律少しずつ上がるだけで、努力することを否定されているような風土がある。また、どんなにサボっていても仕事しなくても降格、リストラなどは無く、終身雇用の社員に優しい会社と言える。

■中途採用者

中途採用者は、月曜の朝礼前に毎朝社員全員でラジオ体操、社歌を歌い・社是を読み上げる、といった慣習になじめず、1週間ほどで来なくなるような社員もいる。社内オリジナルの語録が浸透しているため、会議での打ち合わせや通常会話においては、言葉の解釈や使い方に慣れる(理解する)までに時間が掛かるだろう。

ライフ・イズ・ワーク

■Life is Work

社長がライフイズワークと言っており、仕事と人生は切っても切り離せない存在という社風。部署や上長によっては休日労働は当たり前とする管理者もいることが事実であり、そういった働き方を出来る人が出世し、基本的にはワーク・ライフ・バランスを重視する人間は昇進できない。長時間労働=やる気がある、残業しない=やる気がない、と周囲に捉えられ、定時で帰る人は周りから楽をしていると言われる風土がある。一方で、人事部からは時間外労働時間を減らすように通達が来るため残業申請ができず、サービス残業にならざるをえないのが実情。

■無縁のワーク・ライフ・バランス

ワーク・ライフ・バランスとは無縁の会社。長時間働くことが美徳とされている社風が色濃く残っており、自分の部署では定時退社などできる雰囲気ではない。日常的に仕事量も多く、求められる水準も高いため、消化できない仕事を家に持ち帰る。また、大きな会議の前には休日を潰して資料作成することが当たり前。プライベートの時間を重視したい方にはお勧めできない。

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■働き方改革

最近は働き方改革が叫ばれており、在宅勤務、有給取得、ノー残業デー、インターバル勤務等が推奨され、如何に効率的に働くかが求められている。始業時間は2011年の大震災以降、一部の職種で早朝型になり、仕事の効率化にも繋がった。工場勤務のスタッフ社員のように毎日定時退社出来る環境もあるので、ワーク・ライフ・バランスの取りやすさは、大きく変わりつつある。

ユニ・チャームのキャリア

■10年キャリアビジョン

10年キャリアビジョン・キャリアプランを全社員が毎年書くことがルールになっており、上司と自分の将来について話し合うツールになっている。キャリアチェンジ制度もあり、比較的自由に職種を選びつつキャリアアップが可能。キャリア採用も頻繁に行われているが、基本は新卒採用中心で、長期視点で育成を考えている会社。

■人事面談

人事面談ではまず自身が当該期間の自己評価を書き提出、上司(育成責任者)、部門長(最終評価者)が評価表に書き加えていく。上司は必ず評価の面談を実施し、自己評価と上司評価の比較でその人の強み・弱みや今後のキャリアプランへのアドバイスを行う事が義務化されている。比較的若いうちは業績と仕事に対する姿勢・行動面の評価バランスが50対50なのに対し、課長以上になると業績対行動が80対20くらいに変化する。但し、行動面での評価は上長判断であり基準があいまいであるため、上長が誰になるかで大きく格差が発生する。

■行動計画・成果反省シート

半期・月度・週次の行動計画・成果反省シート提出、得意先との会議資料・棚割準備など会社から強いられる社内資料が多岐に渡り、通常業務に大きな支障をきたす。日々の成長を感じるより疲弊感が強くなり、それが原因で心の病にかかる人も非常に多い。良い意味で鈍感力を磨く事も働き続ける為には必要な会社。

■ダメ社員に優しい人事評価

人事評価は20:60:20の下位20%の人を引き上げて全社を強くするという方針で、評価は厳しくともダメ社員を切り捨てる考えはない。できない社員に対してはSAPSという仕組みで上司が毎週適切なアドバイスする。平均給与は業界でもトップレベルであるため、ローパフォーマーに優しい会社。

■人事評価とボーナス

人事評価については3~5名程度の小集団におけるリーダーからの評価がほぼ全て。半期に一度賞与面談のときに評価が伝えられる。5段階評価で前年のボーナス額に1~5%、評価結果に応じて上乗せされる(あくまで前年実績に対してなので、半期に1回上がるわけではなく、夏、冬別でそれぞれ1~5%UP)。しかし昇格のタイミングで基本給が上がるため、この評価によるアップ分は昇格タイミングでリセットされる仕組み。よって、給与に差は一切といっていいほど付かない。給与面ではモチベーションは一切上がらない。

■研修制度

年齢別研修など研修制度がかなりしっかりと計画されており、新入社員から中堅社員まで、常に学べる機会が用意されている。社員からは必要性が分からないという意見もあるものの、研修の際に同期入社社員全員が集まれるため、同期と疎遠になるということはなく、情報交換の場にもなっている。常に、モチベーションを高く持ち続けられる環境を提供してくれる。

ユニ・チャームの強みと事業展望

■商品の強み

生活必需品(掃除用品のウェーブ)・衛生製品(ライフリーの大人用おむつ、ソフィのナプキン、マスクなど)を扱っているため、国・地域、慣習、宗教などにより、そもそも受け入れられないといった壁がない。また、他社と比較しても商品開発のスピードや意思決定も早いので競争優位性がある。アジアや中東・インドなどの新興国へいち早く進出し市場開拓をしており、先行者利益を得ている。マーケティング、営業力、商品の開発技術に差別性と独自性をもっており、まだまだ成長していく会社と思える。株価(8113)も堅調に推移している。

■人材不足の弱み

生活必需品のため、常に、小さな改良を続けていかないと消費者の支持が得られなくなる。ビジネスとしては急速な海外展開を進めているものの、高齢化した社員では対応が追い付いておらず、人材の不足感を感じる。石油や為替の影響も大きい。グローバル競争の激化と、ローカル企業とグローバル企業での局地戦での競争の激化に対応をして行く必要がある。

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■これからの事業展望

商品そのものが生活必需品であり、特に新興国の人々の生活レベルの向上の余地は大きいので、期待値は大きい。全世界では経済的な面で生活必需品が浸透していない国・地域が多いものの、発展途上国のマーケットは拡大してきており、上手くやればまだまだ伸びる可能性はある。しかし、従来の先行者利益を獲得するためにはリソースが不足しており、今迄とは異なる打ち手を考える必要がある。国内では、高齢者ビジネス、ペットビジネスともに大きな伸び代があり、専業メーカーとして新しいビジネスモデルを切り開けるかどうかで次の成長軌道に乗れるかが決まるだろう。

ユニ・チャームで働く女性

■女性社員の活躍

扱う商品が女性が手にするものが多いため、女性の意見が反映されたり、女性マーケッターが多かったり、女性の活躍の場は存分にある。全社員に「在宅勤務制度」と「インターバル勤務制度」も導入され、女性が働きやすいための制度も整っているが、全職種に活用されているとは言い難い。事務系職種でいえば、営業職は結婚・出産後に続けている人は皆無、マーケティング職も時短勤務は徹底しておらず、全体的に男社会。


■マーケティング職と営業職

マーケティング事業部では女性のブランドマーネージャーがいたり、その他の部門では多くの女性管理職がいるが、営業では女性の管理職は1人もいない。マーケティング事業部には中堅クラスの女性社員が多い一方で、営業職では入社5年前後の若手女性社員が多いが、これは大半の営業職女性社員が3年から5年ほどでマーケティング事業部や、その他の部門に異動してしまうため。昔から営業では男性中心の採用であったことからも管理職の年代の女性営業員がいないことも、その原因。ただし、この数年の間に女性の営業職の採用が増えたことで営業担当の女性の比率が高まってきている。


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■開発部門の女性

開発部門は半分が女性社員であり、活躍の場は多い。育児休暇制度などは他社よりも良いので、育児休暇を取り、復帰して頑張っている女性は多い。育児用品や生理用品を扱う会社なので、特にその点は力を入れている。但し、復帰後はママであろうと関係なく仕事をこなさないといけないため、時短勤務で帰宅後、サービス残業をしている人も多い。