■商品の強み
生活必需品(掃除用品のウェーブ)・衛生製品(ライフリーの大人用おむつ、ソフィのナプキン、マスクなど)を扱っているため、国・地域、慣習、宗教などにより、そもそも受け入れられないといった壁がない。また、他社と比較しても商品開発のスピードや意思決定も早いので競争優位性がある。アジアや中東・インドなどの新興国へいち早く進出し市場開拓をしており、先行者利益を得ている。マーケティング、営業力、商品の開発技術に差別性と独自性をもっており、まだまだ成長していく会社と思える。株価(8113)も堅調に推移している。
■人材不足の弱み
生活必需品のため、常に、小さな改良を続けていかないと消費者の支持が得られなくなる。ビジネスとしては急速な海外展開を進めているものの、高齢化した社員では対応が追い付いておらず、人材の不足感を感じる。石油や為替の影響も大きい。グローバル競争の激化と、ローカル企業とグローバル企業での局地戦での競争の激化に対応をして行く必要がある。
■これからの事業展望
商品そのものが生活必需品であり、特に新興国の人々の生活レベルの向上の余地は大きいので、期待値は大きい。全世界では経済的な面で生活必需品が浸透していない国・地域が多いものの、発展途上国のマーケットは拡大してきており、上手くやればまだまだ伸びる可能性はある。しかし、従来の先行者利益を獲得するためにはリソースが不足しており、今迄とは異なる打ち手を考える必要がある。国内では、高齢者ビジネス、ペットビジネスともに大きな伸び代があり、専業メーカーとして新しいビジネスモデルを切り開けるかどうかで次の成長軌道に乗れるかが決まるだろう。